「クロワッサン」の記事から

昨日買った「クロワッサン」という雑誌を見ていたら たまたま、「なんだかんだの病気自慢」というコーナーで
松尾スズキさんが歯を抜かれてしまった記事を読みました。

右上の犬歯の歯茎が急に腫れて痛いので歯医者に行ったら
まずいきなり「こりゃもうだめだね」「隣の歯もだめだね」で始まり、
膿を食べているから胃が悪くなる、最終的には総入れ歯、と脅し、
当日ナレーションと朗読の仕事があるというのも考慮に入れず、
その日のうちに抜いてしまったというのです。

松尾さんの描写は、歯医者が患者という弱者に対して
強者的な言動で接したことで心挫かれたことが中心なのですが、
歯科治療という面から見ると、この歯医者さんの問題点は
まずその日のうちに抜いてしまったことです。
それも検査もしないうちに抜くと言っています。

本来なら検査をして状況を把握してから
患者さんにその状況を話し、理解してもらってから治療を開始します。

しかしこの歯医者さんは
抜くという方針を先に決めて 患者さんに現状を大げさに表現しています。

さらに当日にナレーションや朗読の仕事があるという患者さんに
(多少の同情はしたとしても)患者さんの意向を考慮せず
その日のうちに抜くということを決めてしまいました。

たまたまほかの記事にひかれて買った雑誌なのですが
あまりのことにしっかり読んでしまいました。
いまどきこんな歯医者さんがいるのが驚きでもあります。

松尾スズキさんにアドバイスをするとしたら
歯のことについての知識を増やしましょう。
1本2本の歯に注目する歯医者さんじゃなくて、 お口の中全体の現状をしっかりお話してくれる歯医者さんに行きましょう。
まずはそこからですね。
これは他の人にも言えることなので、皆さん他人事じゃないですよ。

咬みしめることの怖さ

パソコンや携帯、スマホなどをのぞいている時、何気なく上下の歯を合わせていることに気づいた人はいるでしょうか。
咬んで力が加わってくると、頭の骨がどんどん変形してしまいます。
もちろん、一度に目に見えるくらいの変化ではありません。数10ミクロンから100ミクロンぐらいでしょうか。

具体的にはどういう変化があるのでしょう。
①上あご:舌で口の中の上の方をさわって感じられるところに骨の継ぎ目があります。そこが少しズレます。
②頭と首から上の部分:頭は23個の骨でできていますが、全体的にゆがんだりズレこんだりします。
③あごの関節がヨレる。
④歯が埋まっている骨がたわんで、内側や外側に突出してきます。(これは年月とともにはっきり見えてきて、ビー玉ぐらいに丸くなっていることもあります。)
⑤口を大きく開けるだけで、あごはゆがみます。
⑥咬みしめることで両方の頬の筋肉が発達して、よく言う「エラが張った」ようになります。
⑦歯1本1本にも神経が通っていると生きているので、咬むたびにしなります。(これも目に見える量ではありません。

こんなに咬みしめが顔、口、頭全体に影響しています。
咬みしめや口もとに力を入れることが、目に見えない範囲で変形・ゆがみ・筋肉の異常発達をおこすことを十分知ったら意識が変わって 下を向いてパソコンや携帯を見ているときに咬みしめていないか気になってきませんか?

顎関節症がなおると小顔になる?

古い雑誌を整理していたら「顎関節症がなおると小顔になる」という話題が載っていました。 さて、本当に小顔になると思いますか?

咬み合わせの治療については今までもたくさん書いてきていますが、 咬み合わせの治療することによって確かに顔の輪郭も変わってきます。

咬み合わせ調節のためのスプリント(マウスピース)を入れて本来の位置に咬み合わせが戻ってくると 顔も体も筋肉が本来の位置にだんだん戻ってきて無駄な緊張がなくなってきます。 それにつれて歪みも減ってくるので、変化に合わせて何度かスプリントを調節していくにつれて 筋肉はさらに楽な位置に行くようになり、緊張のない本来の顔立ちが戻ってきます。

小顔になるというのは二次的効果なので人にもよりますが、 本来の顔立ちに戻ることによってバランスを取り戻し、美人に見えることは実際に良くあります。 前回書いたように特に顎のラインは美人度に大変影響を与えるので、 顎のラインが整うと美人度アップになる場合が多いのです。

歯を食いしばる癖がある、よく頬杖をつく、片側だけで物を咬む、 そんなことが思い当たる方は要注意です。 顎かカクカクしたり実際に支障があるだけでなく、咬み合わせが悪いと見た目にも大変影響します。

だから、顎関節症がなおると小顔になるって本当だと言っていいと思いますよ。

口もと美人・顎美人

「美人は口もとでつくられる、若さはアゴでつくられる」という昔の雑誌の記事を見つけました。

整形で目もとをパッチリ二重に、鼻を高く、鼻筋を細くすっきり直しても
本人とわからなくなるほどには変わらないのに、
口もとを変えると家族が見てもわからないほどに変わってしまうのです。
口もとさえ美しく整っていれば、目が一重でも小さくても、鼻筋が通っていなくても美人に見えます。

確かに、前歯の歯並びが変わるだけでも人の顔の印象はかなり変わります。
歯ぐきを削って前歯の長さが変わっただけでもイメージは激変です。
また、咬み合わせが急に変わると、あごの位置も変わり顔の印象がガラッと変わります。
久しぶりに見かけた女優さんの変化にびっくりすることがあります。
老け顔になって美人が台無しになってファンとしてがっかりしてしまいます。

また、あごのラインの変化は顔を一気に老けさせる原因になります。
横顔のあごのラインがスーッとしているか、たるみが生じているかで印象が違います。
首筋側が顎先より下がっているともう老け顔の印象が強くなります。

中年太りや老化によって皮膚がたるんで下がってくるとそれがあごの下に現れるので
人は知らず知らずのうちにそれを老化の尺度と見てしまうのでしょう。

女優さんでも年齢を重ねるとあごのラインのシャープさはなくなり、美容整形に走っているのがとてもよくわかります。
若くても、太って二重あごになる場合があるのはもちろんですが、
あごの位置や首の位置など姿勢が大いに影響して二重あごやたるんだあごになっている人も見かけます。

からだのバランスを直し、姿勢を正し首筋をのばせばまだまだあごから首筋はすっきりしてきます。
顔のラインはフェイスエクササイズでもっときれいになれます。
美容家が見ても年齢を感じさせないくらいの顔は、もちろんメイクも必要かもしれませんが
日々の顔へのケア、口もとのケア、そして日常生活のゆとりが大事かも!
美容家として歯医者さんも参加した方がベストでしょう!

「美人は口もと、若さはアゴ」です!これは絶対でしょう。
40歳を過ぎたら顔の下半分、首までのゾーンを大いに気にしてください。
美人度を保つためにも、からだのバランスの指標としても重要です。

ホームドクターの必要性を問われています

病院の混み方の異常さは、どうやら日本だけの特徴のようです。
病気の不安を、病院に行くことで解決しようとしている結果のような気がします。

診断で薬を処方されたり、手術をすすめられたり・・・。
動物(ヒト)は自分で治せる力があると言われています。
他の力に頼っては、元気なもとのからだに戻すのに、ヒトのからだの反応と違ったルートでたどり着きます。
からだにとってはほんとうに良いのでしょうか。

他国の「ホームドクター」の考え方を、日本人の私たちもそろそろ考えてみる必要がありそうです。
ただし、Dr.サイドがそう考えて下さらないと、私たち患者側が騒いでもどうにもなりません。

「ホームドクター」は何でも話を聞いて、何でも答えられるもの知り博士です。
病気と診断できる前の「無症状の病気」⇒「未病」はホームドクターだからわかってあげられることです。
大病院に行って、パソコンとのやり取りで患者をじっくり視ていないと、誤診率が高くなるおそれがあります。
誤診ではなく、大きなミスにつながらないようにするために必要なのがホームドクターです!

メディカル分野のみならず、デンタルでも全く同じです。
私たちの治療は、パソコン処理をして終了するものはほとんどありません。
手をかけた手作業と、患者さん一人一人のミクロの世界での治療をする感性が良い結果を生み出します。
努力を惜しまず日々精進するのが、私たち歯科医の役目でもあります。

私たちが大学で学んだ知識をそのままを使った治療方法は現実にはありません。
個々の患者さんを知れば知るほどテクニックを変えて対応します。
そうしないと結果は出せないのです。

世の中がITの中で超高速で進化しています。
歯科は知識としては最新医療を知らなければなりませんが、やることは私の指先です。
ロボットにもまだ任せられる世の中にはなっていません。

私は、一人一人を知ることから始めます。
ホームドクターの第一歩です。
その人が理解できれば、選択肢のカードの中からいろいろ検討できることが増えます。
「治療しない」ことを治療方針の中に選べることも出てくるのです。 きわどい判断もホームドクターのなせる技でしょう。
一人一人をじっくり見て考えて、見続けられるからです。

身近なIT機器に目も心も奪われ自分を忘れてしまっている現代人に本当に伝えたいと思っています。
外に目を奪われないでくださいネ。
自分の内なる部分を見てくださいネ。
これからの自分のホームドクターは、すぐそばにいますよ!

応用歯科心理学

「歯」のお話をするだけでビクビクしたり、または耳に栓をしたくなる人が少なくないような気がします。
さらりと聞き流してにこにことしていられる人はたくさんいるでしょうか?

また歯についてのお話をしているときの顔つきも、
ちょっと不愉快そうに顔つきがわるくなったりして、
本当に歯に関しては歯医者さんのイメージは悪いようです。

そこで発想の転換をしてみませんか。

口の中の環境はすべて本人の責任で作り上げていくものです。
よくきれいにしていれば、何の!
「私全然平気。」
「気持ち良いので、おいしく食べられるし、歯に関してはニコニコ」です。

そうやって、きれいな環境を作り上げることを自分で楽しめると良いですよネ。

自分を磨いてどんどん良くなっていく実感が得られるとイヤなことが楽しく感じられる、
心理学的にも自然な心の仕組みなのですが、
そうやって人間ができてくるのでしょうね。

フェルデンクライスメソッドのトレーニング

ほぼ週1回のペースで何年も受けています。 以前にも何回か報告したのですが、久しぶりの報告です。

からだに不要な力が入っていて日常生活を過ごしている人はどのくらいいるのでしょうか。 ほとんどの人がどこかに力が入っているのでしょうね。

私なりに力の抜き加減がわかってきたつもりだったのに、自覚しているのと先生の感覚とはかなり違っていることがわかりました。 自分の理想を追い求める気持ちが強かったために、肝心な自分のカラダを知るということを忘れていました。

もう一度自分に問い直してみました。 何かはっきりしたことではないのですが、何気なく自分のからだの細かい部分、 頭の後方、耳の後ろ、あごの下、鎖骨周辺、肩甲骨の内側、脇、背中の中央からの広がる部分などなど 広がりを感じつつ全身に少々気配りをしてみました。 どうやら、かなりの部分で力が入っていたようです。 少々がっかりしたものです。

そこで、自分のからだをいたわるように、呼吸を深くしてもう一度戻ってみました。 自分を知ることのすごさでした。 からだの変化、精神的な変化は、そこから少しずつ来てくれるような気になっています。

フェルデンクライスメソッドって、私を変えてくれるための最強のものになりつつあります!

口というところは

人として幸せを吸い込む口、
不幸も吸収してしまう口、
口はその人のいろいろなものを吐き出すところです。

吐き出されたところにいる歯医者さんはたまったもんじゃありません。
だからこそ歯医者さんのパワーは並大抵ではない力の持ち主が良い治療をできる人なんでしょうね。

歯医者さんが二足のわらじ?

先日日経新聞で「歯医者さんが2足のわらじ」で
保育園経営をしているという記事を見ました。
園児の治療をしている写真などがあったりして、ちょっと考え物です。

経営者としてお金を出しているが表へ出ないのならともかく、
保育園経営に片手間でかかわって大丈夫なのでしょうか。

私ならそんな保育園に絶対子供を入れたくないと思ってしまいました。