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  全身をむしばむ歯周病と取り組むには

デンタルインフォーメーション N0.110 2004/11/19

最初から怖い話ですが、歯周病の人は狭心症や心筋梗塞などの心臓病のリスクが通常の人の1.5〜3倍高まります。
これはアメリカのノースカロライナ大学での18年間の追跡調査で明らかになっているのです。
心筋梗塞の病巣からも、なんと歯周病菌が検出されたという報告もあります。
そして、歯周病患者の4割が特殊な蛋白質が血中に出て、心筋梗塞のリスクがより高くなるというデータもあるのです。
国立がんセンターでは食道ガンの細胞中に高率に歯周病菌が検出され、ガン発生の原因の一つとも考えられています。また骨粗しょう症、関節炎、老人の肺炎の原因の一つともされているのです。

以上、口の中だけでなく全身をむしばんでいる歯周病は、どう予防したり、治療していったらいいのでしょうか?
歯ブラシを一生懸命やってもこの病気には不十分です。
ガンや糖尿病、高血圧などと同様、食生活、ストレスなどが原因で起こる生活習慣病の一つだからです。
ストレスの上に、歯ぎしり、噛みしめにより歯のまわりの骨などが破壊されます。またそこに、食事の栄養のアンバランスなどが絡み合い、悪化させていきます。

ストレスの改善に役立つのが栄養療法です。

 歯ぐきの腫れや出血を防ぐ・・ビタミンC、 K、フラボノイド
 歯茎の組織と健康を保つ・・・コエンザイムQ10(ユビキノン)
 骨の破壊を防ぐ・・・・・・・カルシウム、マグネシウム、ビタミンD、K
 ストレスに対抗する・・・・・パントテン酸、ビタミンC
 歯周病菌を減らす・・・・・・ビタミンA、B群、C、E、亜鉛、セレン、カテキン
 歯垢を防ぐ・・・・・・・・・(砂糖をやめる)
              食物繊維の多いものを50〜60回噛む。

いろいろの栄養を取ることも大事ですが、栄養を取りながらタバコを吸っていては効果もなくなってしまいます。
タバコを吸うと歯ぐきに十分に血液が回らないため、菌が増殖しやすくなります。
しかもタバコのヤニが歯に付着し、食べかすが吸着するのでますます菌の温床になります。
歯周病で歯を失った本数が多いとよく咬めないため、唾液が出ません。
唾液中の消化酵素、解毒が少なくなり、アレルギー、ガンなどにまでなりやすくなってしまいます。

これからの生活にはりを持つために、栄養を十分とって全身的な気力、活力を養い、生活習慣を改善して歯周病だけでなくさまざまな病気の予防に努めましょう。

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