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  虫歯治療最前線

デンタルインフォーメーション No.93  2002/06/28

歯の表面と唾液の中では脱灰(歯を溶かすこと)と再石灰化(歯が硬くなろうとする力)が交互におきていて、このバランスが崩れると歯が解けてしまってムシ歯が始まります。
そこでは、歯の表面からカルシウムやリン酸を奪い去ってしまうマイナス反応と、唾液の中のカルシウムやリン酸が歯の表面に付着するプラス反応がいつも起きています。
この反応を助けようとするために歯ミガキ剤にカルシウム、リン酸を強化したものが、今コマーシャルでかなり売り出されています。

この段階で適切な予防処置をしてしまえば、再石灰化の力が脱灰しようとする力を上回り、ムシ歯は進行しなくなるのです。
ムシ歯は休止状態になりますので治療は必要なくなります。
ムシ歯でもイタイ思いをして削らなくても良いのです!

最近(’97)Dr. Pitts のレポートが発表されました。
象牙質と言う部分、つまり歯の表面から2mmくらいまでの深さのムシ歯までは治療すべきでないということまで言っています。
確実に穴があいて細菌の住み家となって神経(歯髄)まで侵入するのを阻止するために大事な神経を守る必要最低限の治療で良いということなのです。
皆さんは歯が黒くなっているとすぐムシ歯と思ってしまうでしょう。
でも、ムシ歯の進行した所を顕微鏡で見てみると、軟らかくなっているところが表面にあり、黒い色がその下にあるのですが細菌は侵入していません。
したがって歯が軟らかくなってしまって、その下が黒くなっていても、歯を削る目安にはならないのです。

歯が痛くなって歯医者さんへ行っても、もしかしたらほとんど削らなくても良いかもしれません。
そして、その残した茶色の部分は生体防御反応で、歯が再石灰化をおこして硬くなってくれます。自然治癒を起こすわけです。
ムシ歯を早期発見して、歯を削らずにそのままということも可能なのです。

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