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  入れ歯の値段

’01/5/21 デンタルインフォーメーション No.76

女性にとって前歯は命のようなものです。お金が多少かかっても「きれいな白い歯」を入れてたくなるものです。
「一本8万円だから安い!12万円だから高い!」という話題になったことありませんか?
実は、その話題には私たち歯科医も返事に困ることがあります。
モノとしての値段でしたら高いかどうかは大体判断できます。
一般には材料費・人件費・設備費などのコストを他の利益に含んだ上で決まります。
でも歯科の場合はどうでしょう。

ある女性の場合、前歯に入れた白い歯が1本12万円ほどしたそうです。
4本入っていました。
でも、一見しただけで隣の歯より白すぎて浮いて見えて明らかに人工の歯だということがわかります。
さらに、歯の形も何となく不自然で口元がすっきりしません。本人の歯と人工歯とがぴったり合っているかどうかをX線写真で確認したくなります。
歯肉も赤く腫れてよく出血するそうです。
・・・・私たち歯科医が返事に困る訳がわかっていただけると思います。
歯の値段はモノの値段だけではないことがおわかりでしょう。

口の中は、外見はきれいに見えてもミクロの世界では常に劣悪な環境になっています。
歯はその人に合った美しく自然に見えるものを入れたり被せたりしなければいけません。
そのための下準備は並大抵ではありません。劣悪な環境を取り除くために、患者さんにも努力していただきます。
そこからの共同作業で美しい口元を作り上げていくのです。
1回1回の時間は1時間以上は必要ですから、どうしても患者さんに努力・協力を求めることが多くなります。
白い歯を入れる前の環境作りと共に入れた後のアフターケアも大切です。
白い歯がその人にマッチするかどうかについて歯科技工士さんとじっくり相談し、さらに患者さん・歯医者さん・技工士さんの三者が治療室で一緒にディスカッションをして決めます。
そして装着するときもかみ合わせを十分考えて、入ったときに不自然さを何も感じないで、自分の歯のようになじんでスーッと入るのがベストです。
形に見えないそのようなサービスの部分を患者さんに解っていただければと思っています。

患者さん・歯医者さん・歯科技工士さんの三者の努力によって本当に自然に機能して美しく見えるようになるのですから、「この歯1本いくら?」とか、「この入れ歯いくら?」と言われても一概には言えません。
全てを判断しなければ!

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