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悪い噛み合わせが体をだめにする あなたのお口の中はだいじょうぶですか? |
デンタルインフォーメーションNo.92 2002/06/05
人が立っているときの体は通常左右対称になっています。
体の骨組みはしっかりした脊柱を中心に左右対称に形造られています。
これは、外見もそうです。
顔で言えば、目や鼻の位置、肩の左右の高さ、おしりの位置、足の長さも左右対称なはずです。
この対称性をみるとその人の体のバランスを知ることができます。
このバランスが崩れると体調が悪くなってきます。
なぜなら、頚椎(首)脊椎(背骨)を通ってからだの各部に送られてくる神経が筋肉や骨が曲がったことによって圧迫され、
正常な働きをしなくなってしまうからです。
人間の頭は1本の細い棒の上にボウリングの重いボールをのせているような状態です。
頭が前後左右に傾くと体はたおれてしまいます。
ですから、頭が傾くと体を倒れないようにするために、首の骨や脊柱、腰などを曲げることでバランスをとろうとするのです。
さて、人間が行動するときに動くということは、関節が動くことですが、
人間の体の中の関節で、一番運動範囲の広いのは、仙腸関節(骨盤の中にある)と、顎関節(口の開閉)です。
ここで顎関節を動かしている筋肉をしっかりきたえていないと、
筋肉や骨が正常に発育するための咬む刺激がなくて、咬む力も弱くなってしまいます。
子供たちの中には、あくびをしたり、大きく口を開けただけで顎が痛いと言っているケースもあります。
また、顎が痛くなるのはこの筋肉だけでなく、噛み合わせのズレでも出てきます。
虫歯1本抜いただけで隣の歯や上の歯が倒れこんできます。
また、噛むと痛い時に、その場所をかばって、反対側をずーっと使っていても、噛みあわせがずれてきます。
また、生まれつきの八重歯、デコボコに並んだ歯、入れ歯やかぶせたりつめたりしたものの微妙な高さ(数十ミクロン)でも、
顎が痛くなったりします。
何と、ストレス発散のための歯ぎしりでさえも、噛みあわせが悪いとスムーズに歯ぎしりできず、あごが痛む場合もあります。
噛みあわせが悪くなりやすいのは、人の宿命です。
生まれた時から昔より便利な食生活になり、体も顎もしっかり筋肉を鍛える運動ができていません。
今からでもちょっと鍛えてみましょう。
左右バランスよく鍛えると噛みあわせもしっかりしてきます。
そして硬いものを噛んで顎が痛くなったりしたら要チェックです。
体も何かズレてきていますよ!
右の図は理想的な頭と首、そして歯の噛む基準線です。