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舌の運動をしてみませんか |
デンタルインフォーメーション No.117 2006/02/17
現代の生活では、噛むことが少なくなって、顔や舌の筋肉が鍛えられていない人が増えています。
幼い頃から食べ物を口に入れたら100回は噛むという習慣を身につけていれば、自然に顔の筋肉は鍛えられているので特に心配することはないでしょう。
ところが現代では食べ物は軟らかいので、30回噛む程度で溶けてしまいます。
また忙しい人たちは、よく噛んで口の中で唾液と混ぜ合わせないうちに、水や汁物で流し込んでしまいます。
心当たりはありませんか?
これでは舌の運動量も少ないし、唾液の分泌も少なくなってしまいます。
顔の筋肉を鍛えるためには舌の運動が非常に重要です。
舌に機能障害があると咬み合わせを治療していても原因不明の症状が出てしまい、長期間治療しても効果がないということが起こります。
また、肥満、運動不足、飲酒、老化などによる舌の機能が不全になると、舌の根元が沈み込み、いびきの原因になったり、睡眠時無呼吸症候群を引き起こしたりして、さらには生活習慣病も誘発します。
舌の機能は、まず赤ちゃんがおっぱいを吸うときに形成されます。
昔の赤ちゃんはおっぱいを吸う力が弱くて栄養が不足する時には産婆さんが赤ちゃんの舌小帯を和ばさみで切っていました。
今の赤ちゃんは栄養が不足するとすぐにミルクを与えられてしまいます。
哺乳瓶のミルクは赤ちゃんが力を使うことなく口の中に入ってきますから、おっぱいを吸うときのような全身運動もすることなく、舌も鍛えられません。
そうすると口の周りの筋肉も弱くなりますので、口をあけて呼吸していることが多くなります。
口呼吸は口腔乾燥症、舌痛症、口内炎症、歯肉炎、歯周病、口臭症、アデノイド、扁桃炎などを引き起こし、アレルギー性疾患(鼻炎、ぜんそく、アトピー)の遠因ともなります。
咬み合わせをよくすくためにも、咬むことに関わる顔の筋肉が十分に良く動く必要があります。舌の運動をするとそれに関わる顔の筋肉も使われ、鍛えられます。
舌の運動はまず、舌を唇から外に出すところから始めます。上下左右に舌を出してみましょう。
これを1回3秒、1日3回繰り返すだけでもかなりの訓練になります。
食事の前に行うと唾液の分泌が促されるので効果的ですね。
さらに機能を高めるためには回転運動をします。
1.唇の周りを唇を巻き込むようになめます。これを3回転。
2.歯と唇の間をなめます。上の奥歯の外側から始めて反対側の奥歯から続けて下へまわり、
下の歯の奥歯から反対側の奥歯までで1回転です。これを反対方向も行います。同様に歯の内側もなめます。
3.舌を全体に上あごに押し当て、赤ちゃんがおっぱいを吸うときのように吸って後方に引きます。
鼻で息を吸いながら3回行います。
この舌の運動を歩きながら行うと全身運動と連動してさらに効果的です。
歩きながら行う場合には運動の回数を20回程度にあげて下さい。
いかがですか?いつまでも元気でいるために、舌の運動に挑戦してみませんか。