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歯医者さんはお医者さん? |
デンタルインフォーメーション No.126 2007/06/15
私たち歯科医は「歯医者」と言われつづけています。
「歯」だけのお医者さんとしてです。
私も、ずーっとそう思っていました。
歯しか見ていませんでした。
でも、バイオ・バランシング・オクルージョン(BBO)という研究会に参加して大変身しました。
「歯」を見ていては「歯」は治らない!ということがヒシヒシと伝わる勉強会だったのです。
たとえば、1本のしみる歯をなおすのに、整体をやったり、運動をしたりするのです。
たった1本の歯なのに、全然関係がないような所の何本かの歯につめられた金属を少しみがいたら、翌日にはしみる症状はふっとんでしまう、こんな経験を何度もすると、歯って何だろうと考えてしまうようなできごとでした。
咬みあわせをできるだけ良いバランスに整えるには、口の中がある頭全部を見ていきます。
首の頚椎から上の頭全体のX線写真をとって、頭の中の口としてじっくり見ます。
頭蓋骨にある縫合といって、縫い目みたいな曲線がいくつかあるのですが、その部分に注目して変化を追っていったり、脳を囲んでいる骨のラインが、咬み合わせとともに少しずつ移動していく様子を観察していると感動すら覚えます。
治療によって歯の位置が変化すると、レントゲン写真に写っている骨の線が少しずつ右に動いたり、斜めに傾いたり、顔の横顔がエステティックライン(美しいと言われている理想ライン)に近づいていくのです。
お医者さんが整形して作り上げる美人が、骨の上で少しずつできていくのです。
残念ながら外観の顔についた筋肉や皮膚はメスが入った手術には負けますが、これからは21世紀医療として歯科医師の役目はこれかもしれないと、私は感じています。
「歯」は人間を作り上げる基礎になる「構造物」でしょうか。
BBO研究会の噛み合わせ図
http://www.bbo-center.com/bboxx.htm
BBO研究会
http://www.bbo-center.com/