むし歯治療

とても小さくとも、黒くなっていて少しでも穴があいていればれっきとしたムシ歯です。
機械でキィーンと削って穴を大きくして詰めますか?
それとも、やめますか。

やめて経過を見ることも私たちは一つの手だと思っています。
あなたが変心(身)できればですが。

どう変心(身)するかって?
それは、できる人にしか伝わらないかも。

いろいろな性格の人に、私たちもどう対応するか本当に大変なんです。
歯をとっても軽視する人、人の話に注目してくださらない人、自分の考えが一番と思い込んでいる人には本当に難しいものです。
今はとても良いスタッフに恵まれ、けっこう忍耐できる人になりました!
今なら多くの人に伝えられそうです。
皆さんドンと来いかも。
ムシ歯がなんだと蹴散らしたい人には、私たち、親身になって対処しますネ!!

歯周病がなくならないわけ

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お掃除道具:こんなにいろいろあります。

歯周病の初期には自覚症状がないのでほとんど気づきません。
本人はもちろんのこと歯医者さんでも他の治療があると初期の症状は、時間の余裕がないと次の機会に後回しにしてしまうことが多いようです。
そうしているうちに口の中で、何かしらコマーシャルでやっているような症状と一致してくるとドキッ。
そして、歯科を意識するようになります。

もしも歯医者さんで治療を受けても、少し良くなって症状がなくなったらもういいと思って
歯医者さんに通わなくなるパターンが世の常です。
しばらくするとまた症状が気になってきて歯科に行きます。
そうやって惰性で歯科に行く繰り返し。
マンネリ化!
これが「痛くなったら行く」という悪い習慣になります。
そして潜かに、着実に悪化していきます。

歯ブラシの仕方は意外にむずかしく、プロに言われるのと自分でやるのとのギャップは大きく、何倍もの労力なので、身につくまでの時間の費やし方はお互いにかなりの根気が必要です。

皆さんの「めんどくさい・時間がない」を受けて、私たちサイドもいろいろ作戦を練っています。
最近のテクニックとして強い消毒力のお薬を歯と歯ぐきの隙間にふきつけて一気に菌を除去する方法や、お薬の服用で菌を減らす、歯みがき剤の中に菌を破壊する薬を入れる(CMでやっている)とか・・・。

でも、残念ながら機械的な清掃(自分でやる歯ブラシと衛生士さんの器械を使ったクリーニング)が一番だというのが臨床医の結論です。
自分の歯みがき・衛生士の歯ぐきの中に埋まっている歯の周りの清掃(PMTC=プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング)・そしてメインテナンスの三刀流がほぼパーフェクトです。
このパーフェクトなペリオ(歯周病)治療こそ、これからを生き抜く最大のポイントでしょうネ!

 

BBO治療の中断

BBOによる咬合治療で作るスプリントはありとあらゆる顎のトラブルに即対応ができますが、初期の治療で安心したり、少し症状が変化(良い方へ改善)すると、こんなものかと治療の中断をしてしまう方がいます。
私たちにとって中断が一番困ってしまうことです。

上あごに比べて下あごは自由に動く余地があります。
それを安定させた位置にもっていって、歯の治療や顎関節の症状、そしていろいろな全身治療をしていきます。
中断すると、予想と違ったり思ってもいないことも生じてきます。

急速な変化への期待が大きい人ほど中断することが多いような気がします。

5年10年20年の単位で症状が出てきているのです。
急いで解決するものではありません。
一度で治すのではなく、からだの変化との連携を取りつつ調整していくこういう治療方法はあまり馴染みがないかもしれませんが、自分の歴史は長いのですよ。
よく考えて動かないと、利益(良い結果)も生まず、無駄な投資になってしまいます。
少し考えを変えると、長い目で見れば大きな変化があり、からだが変わり、健康になるのも事実です。

歯医者さんは余っていない

最近は子供のころからの虫歯予防が定着しているので、虫歯は減ってきています。 子供や若い人が虫歯でせっせと歯医者に通うことはなくなり、歯医者は余っていると言われています。

ところがお年寄りの集まりに行ってみると、入れ歯が合わない、痛い、噛めないなど、歯の悩みの話は尽きません。 お年寄りまでいかない熟年世代でも、かなり悩みがあるようです。

昔に比べれば入れ歯の割合は減っているので入れ歯の患者さんは減っていると多くの歯医者さんは感じていますが、一方で入れ歯で悩んでいる人はたくさんいます。 お年寄りの総数は増えているので、悩んでいる人の数は増えているのではないでしょうか。

なぜ、入れ歯が合わない患者さんは治療に行かないのでしょうか。 多くの患者さんが、何度も治療して、それでも良くならなくて、時にはかえって悪くなって、あきらめてしまっているのではないでしょうか。

入れ歯は、歯ぐきにピッタリ合った動かない入れ歯ができればそれで完成ではありません。 その入れ歯で咬んで、物を食べた時に具合がいい入れ歯ができないと、患者さんにとっては入れ歯の完成ではないのです。 そのためには調整を重ねて咬み合わせのバランスを整えていかないとなりません。 たとえ歯ぐきが減っていてピッタリ合う入れ歯が作れなくても、 咬み合わせが整うことによって痛くなくて咬める入れ歯になっていきます。

そこまで治療してもらえるなら治療したい、という患者さんはたくさんいるでしょう。 悩める患者さんが治療してくれる歯医者さんに出会ったら・・・ 実は歯医者さんは余っていないのではないでしょうか。

デジタルとアナログと治療時間

コンピュータが制御する物が身の回りにあふれている現在、いろいろなものがデジタル化されていますが、歯科においてもさまざまな機能がデジタル化されています。

確かにデジタル化によっていろいろ便利になっています。
デジタルレントゲンを撮ればすぐにチェアーの横のモニターで患者さんも一緒にレントゲン写真を見ることができます。
石膏でなく光でスキャンして歯型を取り、機械で自動的に被せ物を削りだすシステム(CAD/CAMシステム)もあります。

でも、人間の体を治療するということは、そこへ行く前に必ずアナログな部分があるのです。
患者さんの訴えを聞いて、検査をし、治療方針を決めなくてはなりません。
検査の部分ではデジタル化が進んでも、その結果を読み取って診断するのは歯科医です。
また、実際にお口の中を治療する繊細な作業を代行するようなデジタルシステムはそう簡単にはできないでしょう。

それを考えると、治療にはデジタル化によっても時間短縮できない部分が必ず存在します。
人間の体のことですから、痛みが引くまで、歯周病がケアによって落ち着くまで、その他、治療によってからだが変化していく経過はあくまでアナログなのです。

たとえば30分で治療してくださいという患者さんがいたとすると、30分ではなかなか期待にそうような治療はできるものではありません。
急いでやるとしたらその場限りのかなりいい加減な治療をするしかありません。
縮められない部分を縮めようとするとその分ちゃんとした治療ができなくなるのです。
これはもうアナログかデジタルか以前の問題です。

私は患者さんに対してはきちんとした治療を行いたいと思っています。
デジタル化することで短縮できる時間は全体の中ではほんのわずかだと思います。
きちんとした治療を行うためには基本的には時間がかかるのだということを理解していただきたいと思っています。

神経を抜くと言われたら

虫歯になって歯医者さんに行って、「虫歯が深いので神経を抜きましょう」と言われたら、 患者さんにとっては「はい」と言って従うしかないのが普通です。

でも、神経って無くてもいいものなの?

歯の中心には神経や血管が通っていて、痛みを感じるだけでなく、栄養を送ったり細菌から防御したりする働きがあります。
神経を取るとそれらがなくなるので、栄養がいきわたらなくなって歯がもろくなったり、黄色くなったりします。
また痛みがないことでその後に問題が起こっても気付かなくなることもあります。

そう考えると神経はできることなら抜かない方がいいのです。
でも、実際にはいくら残したくても神経を抜かなくてはならない場合ももちろんあります。

歯医者さんに神経を抜くと言われたら、 神経を残す治療方法はないのか、 また、残すことができないならそれはなぜなのか、 よく質問してお話を聞いて、納得してから治療するようにするといいですね。

「クロワッサン」の記事から

昨日買った「クロワッサン」という雑誌を見ていたら たまたま、「なんだかんだの病気自慢」というコーナーで
松尾スズキさんが歯を抜かれてしまった記事を読みました。

右上の犬歯の歯茎が急に腫れて痛いので歯医者に行ったら
まずいきなり「こりゃもうだめだね」「隣の歯もだめだね」で始まり、
膿を食べているから胃が悪くなる、最終的には総入れ歯、と脅し、
当日ナレーションと朗読の仕事があるというのも考慮に入れず、
その日のうちに抜いてしまったというのです。

松尾さんの描写は、歯医者が患者という弱者に対して
強者的な言動で接したことで心挫かれたことが中心なのですが、
歯科治療という面から見ると、この歯医者さんの問題点は
まずその日のうちに抜いてしまったことです。
それも検査もしないうちに抜くと言っています。

本来なら検査をして状況を把握してから
患者さんにその状況を話し、理解してもらってから治療を開始します。

しかしこの歯医者さんは
抜くという方針を先に決めて 患者さんに現状を大げさに表現しています。

さらに当日にナレーションや朗読の仕事があるという患者さんに
(多少の同情はしたとしても)患者さんの意向を考慮せず
その日のうちに抜くということを決めてしまいました。

たまたまほかの記事にひかれて買った雑誌なのですが
あまりのことにしっかり読んでしまいました。
いまどきこんな歯医者さんがいるのが驚きでもあります。

松尾スズキさんにアドバイスをするとしたら
歯のことについての知識を増やしましょう。
1本2本の歯に注目する歯医者さんじゃなくて、 お口の中全体の現状をしっかりお話してくれる歯医者さんに行きましょう。
まずはそこからですね。
これは他の人にも言えることなので、皆さん他人事じゃないですよ。

ともかく来て話してみませんか

地球に住む人類の口の中って、問題のない口はないのです!
大変なことです。
あなたの口ももちろんです。
何が起きているんでしょうか。

症状を自覚している人いない人、みんな問題を抱えています。

それはムシ歯でしょうか。
ムシ歯様症状でしょうか。
歯ぐきから血が出る?
歯周病でしょうか?

そんなことはないんですよ。
必ずしも歯の治療をしなくていいのです。

先日も区の検診を受けた時に歯がすり減っているから削って詰めましょうと言われた人が、 こちらで見たら実はムシ歯ではなく削る必要はないと言ったら驚いていました。

問題があるといっても、対処の仕方はいろいろです。
症状がなくてもお口の状態が悪く、放っておくとあとで大変な治療をしなければならなくなる人もいます。
問題はあっても治療せずに、そのままずっと症状もなく過ごせる人もいます。
皆さんの嫌いな削ったり詰めたりする治療以外の方法で治る人もいます。

私のオフィスでは口の中の問題に対する考え方を従来の考え方から大きく変えました。
こちらへ来て話してみてください、あなたの予想とはきっと違うでしょう。
ではあなたの場合は?
それを楽しみに聞きに来てください。

歯の治療への勘違い

歯を治療されることの恐さを考えたら、まずは行かないに限る?それが一般論でしょうか?

歯医者さんから見たら、何てもったいない! 痛くない時に歯ブラシトレーニング、クリーニングをしたら「超気持ちいい!」のに。

歯の痛い時に歯医者さんに行ったらどうなるでしょうか? どこが痛いですか? いつから痛いですか? どの程度痛いですか? ともかく痛い話ばかりです。 痛くないものまで痛く感じられるような雰囲気です。 そしてさわられていじられたら、もう泣きたくなるかもしれません。 したがって、歯医者は痛いことをする所と思われてしまうのでしょうネ。

ちょっと発想の転換をしましょう。 何のために歯医者さんに行くのでしょうか。 痛いことをされに行くのですか? 違いますよネ。 自分の健康が阻害されたから治療を受けて健康を回復するために行く所ですよネ。 だったら、ひどくならないうちに行った方がいいと思いませんか。 「自分では気づかないうち」のメインテナンスが治療の第一歩かもしれませんよ。

日頃健康を気にして生活していたでしょうか。 ちょっとでも意識が目覚めたら”今です”。 一度自分の健康度チェックをしてもらいましょう。 おどろく発見がありますよ。もちろん良い点もです。

歯医者さんに行った後はリップケアを!

歯医者さんに行くと、どうもくちびるが荒れてしまうと感じている方がいらっしゃると思います。

通常でも乾燥や体調でくちびるが荒れてしまうことはあると思いますが、歯医者さんでの治療の時には物理的刺激が加わってしまうので、くちびるにひびや荒れが生じやすくなります。

最近の学会でも治療でくちびるが荒れることに関する研究が発表されています。

リップパックやフェイシャルマッサージが効果があるということですが、なかなかそこまでは時間がとれないことと思います。 最低限、歯医者さんに行くときはリップクリームを持って行って、終わったら塗るといいですね。