インプラント
インプラントを私がやらないわけ
今やインプラントは大変普及していて歯を失った患者さんが希望することも多くなっていますが、私はインプラントはやっていません。
将来にわたってインプラントの入っているお口の中を管理していくことを考えると、どうしても不安材料があるのです。
1.インプラントにはメインテナンスが欠かせませんが、
そもそも自分でのケアとプロによるケアをきちんとやっていけるのでしょうか。
また、現在はメインテナンスがきちんとできたとしても将来はどうでしょう。
体が弱って介護が必要になった時に自分でのケアとプロによるケアができるのでしょうか。
2.インプラントをしていると感染や咬み合わせの問題など、何か問題が起きた時の治療が困難になります。
3.金属の杭を生体に打ち込むことによる生体の反応に不安な面があります。
生体は微妙なものなので、すぐには感じられない異常が年月がたつと起こってこないのか。
4.希望通りにできなかった時のやり直しができない。
これらのことがどうしても気になって、私はインプラントはやりません。
インプラントでなくても従来のもので十分対応できると思っています。
もちろんインプラントにはメリットがあり、元の歯以上に咬めると喜んでいる患者さんはたくさんいます。
一方デメリットは、昨今手術時の衛生状態や骨や神経などの損傷が問題になったこともあり、ある程度知られていますが、上に書いたような長期的なデメリットについてはあまり知られていないような気がします。
患者さんには、メリットとデメリットを理解したうえで、自分でしっかり考えて選択していただきたいと思います。