”患者さま”

「患者さん」ではなく「患者さま」と呼ぶ病医院は以前からあったのですが、2001年に厚生労働省の指針に「原則として姓(名)に『さま』を付する」と記されてからさらに広まったようです。

当の患者さんはどう感じているのでしょうか。
じつはあまり気にしていないというのがほとんどらしいのです。
どうも人として大事にされていると感じるポイントは「さま」という呼び方ではないようです。

「『田中さま』とうぞお入りください。」
そのあとにきちんとしたていねい語や敬語を使ってお話ができているでしょうか。
言葉がていねいなだけではなく、患者さんを思いやる気持ちがあるでしょうか。

”患者さま”は名前に「さま」をつけることが基本ですが、単に「さま」をつければ良いというものではなく、しぐさ、その他治療中の術者側の態度で「○○さま」を大事にし、懇切丁寧に仕事をすることが「さま」を使う意味なのでしょうネ。
もう一度自分の接し方を見直しまーす。

レモン汁で歯みがきしないで!(酸蝕症関連)

先週書いた酸蝕症に関連してネットで検索をしていたら
ある歯科医院のホームページに、レモン汁で歯を磨いたという患者さんの酸蝕症の症例がありました。

その患者さんはレモン汁で磨くといいという話をTVで見たということだったので、
そんな話が出回っているのかと、「レモン汁 歯みがき」でGoogle検索してみました。
そうしたら驚いたことに、歯を白くするためにレモン汁で歯を拭いたり磨いたりするという話がたくさん出ているではありませんか。
結構口コミで広がっているようです。
 
1)レモン汁で磨くあるいは拭く、
2)重曹をレモン汁で練って磨く
3)塩とレモン汁をまぜて磨く
だいたい3パターンあるようです。

レモン汁は酸なので、歯の表面のエナメル質を溶かします。
「歯医者さんに行かなくても、自作の歯磨き粉 [上記1)~3)]でホワイトニングできます。」
とおすすめしている人もいますが、それは歯の表面のエナメル質を溶かしているから白くなるのですよ。

重曹や塩は研磨剤として作用するのでレモン汁で表面が溶けてやわらかくなっているところへ
ゴシゴシこすると余計に歯を痛めてしまいます。
(重曹の場合は中和して酸が弱まることはあるでしょうが、混ぜる比率によります。)

ゴシゴシこすらないで、レモン汁でそっと拭く程度なら
1度に急激に削れるわけではないので、一年に1回ぐらいならそんなに害はないかもしれません。

もしレモン汁で歯を磨いたりした場合には、口をゆすぎ
磨いたのと同じぐらいの時間、フッ素入りの洗口剤やジェルを口に含んでしばらくそのままでいます。

でも、試してみたわけではないので、それで大丈夫だとは保証できません。
それでもやりたい人は、あくまでも自己責任です。

酸蝕症

酸蝕症(さんしょくしょう)という言葉は聞きなれないかもしれませんが、身近なお話です。

レモンやグレープルーツ、パイナップルなど酸っぱいものを食べると、気づかないかもしれませんが歯の表面が少し溶けています。
そんな時にゴシゴシ歯ミガキをすると、歯がすり減ってしまいます。

酸っぱいものを食べたり飲んだりした後はすぐに歯ミガキしないで、うがいをしてしばらくそっとしておいてください。
食べて(飲んで)いた時間にもよりますが、まずは何回もうがいをして、そのあと5分から10分は歯ミガキをしないで、口の中が元の状態に戻ってくるのを待ってから歯ミガキしたほうがいいでしょう。

フェルデンクライス・グループレッスン(ツアー)

ここのオフィスで希望者を募り、駅で待ち合わせてフェルデンクライスのグループレッスンを受けに行くミニツアー(?)が今度で5回目になります。

今回の予定は3月16日なのですが、もう定員がいっぱいになってしまいました。

こちらに参加者向けの案内を置いています。(PDF)
ご興味ご関心がおありの方はお問い合わせください。

「舌」気づいていること、気づいていないこと

舌って意外と気にしていません。 でも、本当に気づいてあげると顔の感じを少し変化させることができます。

あごのズレも舌が関係あることがあるようです。 また、舌が荒れたことはありませんか?

舌を歯に押し付けることを無意識にやっていると、下顎の緊張がおこり、首がこったり肩がイライラするくらいこることもあります。

舌がダラリと力が抜けていると、意外とからだが楽になって、リラックスを感じるかもしれません。

咬み合わせのキーポイントは糸切り歯

itokiriba

前歯真ん中から左右三番目の歯が犬歯です。 咬み合わせと全身への影響はこの糸切り歯がとても大事なキーポイントです。

物を食べるときに下あごをいろんな方向にズラしてすりつぶす運動をして細かく砕いてのみこめるようにしていきます。 その角度の役目をする主要メンバーです。 これが欠けるとあごの運動がうまくいきません。 顎だけでなく、うまくいかない部分は筋肉、骨、神経、血管にまで及びます。

口の中のすぐ上には脳をささえる首が直結しています。 脳にどれくらい影響がいっているかはまだデータがとれていません。

糸切り歯を含め、あごが安定した動きをするようになると、頭のすっきり感や、目がよく見えたり、なんとなく感じが変わったということはよく起きます。 だれかこの辺をしっかり観察して結果を出してくださるとうれしいですネ。

松岡正剛さんのファンになりました。

彼の編集工学論は、私たちの仕事の方法論にまで食い込んできました。 まだまだ本を深く読み込んだわけではないのですが、治療論を論じる方法のポイントがさし示されているのが十分感じ取れて、自分の仕事がとてもやりやすくなりました。

一人の患者さんの治療をどうするか考えることが編集であり、私たちの考えと患者さんの考えをキャッチボールすることにより、何度も編集しなおすことの重要さを知りました。 何かとても治療がしやすくなった感じがします。

一方通行ではない会話、つまりお互いがどう治療したいか、治療を受けたいかと帳尻を合わせていくこと、これは難しいことではないなと感じました。 望むことは全部治療の中に組み込みたいのですが、賛成していただけない場合はもっと詳しく説明し、それでもだめならここまで譲歩することができるという一案二案というふうにカードをいっぱい出すことにしました。

選ぶのは患者さん、あなたです。 結果はそれによって違ってはきますが、努力しましょうネ、お互いに。

16時間プチ断食

今日患者さんが話していたのですが、朝食を抜いて16時間プチ断食ていたら2,3か月で体重が10キロ減り、 医者に警告されていた中性脂肪も減って体調もいいということです。

16時間プチ断食というのは夕食を食べてから16時間何も食べないということで、 たとえば夜8時に夕食を食べて朝食を食べないでお昼になるとちょうど16時間になります。

人間も生物として本来お腹がすいてから食事をするというサイクルが体に合うようにできているので、 朝食抜きの一日2食を標準とすればそのサイクルに合ってきます。 そういう意味で16時間断食は理にかなっていると思います。

私も忙しくて食事をとる暇がなく一日2食になることがあるのですが、かえってそういう時の調子がいいことを感じています。

歯医者さんは味方です!

もう7年も私のオフィスに通ってきている患者さんがいます。

主な治療はすでに終わり、たまには治すところがあることもありますが
あとはずっとメインテナンスに通ってきてくださいます。

その患者さんが昨日話してくださったのは
ここに通うようになってから風邪さえひかないということです。
健康で過ごせるということはありがたいことだと実感しているそうです。

お口の中のケアがすべての風邪を撃退するほど強力ではないにしても、
その方はまじめな方なので、家でもかなり丁寧なケアをしていると思われます。
そして定期的にメインテナンスに通い、お口の中を清潔に保つことによって
雑菌やウイルスも減っているのではないでしょうか。

そろそろ、歯医者さんへの行き方を変えてみてもいいかもしれません。
痛い時や、ムシ歯かな?と思った時に行くところではなく、
何もなくても定期的にメインテナンスに行くところにしてみたらどうでしょう。
そうやって普段からお口の中の状態やムシ歯や歯周病がどのようなものかを知って、
何かあった時には治療するようにすれば、
歯医者さんは怖いところではなく、頼もしい味方になることでしょう。